二十四節気の春分のこの日、どーしてもヤツガシラが見たいという大学生がやってきたので、野鳥ガイドの真似事をして久しぶりに本気の鳥探し。学生は先週も石垣島に来ていましたが、ヤツガシラを見られずだったので気合十分で再来島。結果、ヤツガシラ2個体とクロウタドリの美しい成鳥を首尾よく観察、撮影することができました。この日、ヤツガシラが見られたのは、石垣島ではわれわれのグループだけのようです。何はともあれ見られてよかったー。
見つけた三つのポイントは毎度のことながら石垣島ナンバーワン野鳥ガイドのスポッターさんに連絡済みです。^^
スポッターさんに教えていただいたソリハシセイタカシギ3個体も見ることができましたが、近くで工事が始まった途端にどこかへ飛んでいってしまいました。
シギは今季初のセイタカシギとムナグロを確認したほか、アカアシシギやタシギ、タカブシギ、アオアシシギなどが断続的に島に入ってきています。
一日中、曇天模様でしたがカンムリワシ、ズグロミゾゴイ、ムラサキサギの八重山農地三大留鳥は多くの出会いがあり、那覇からの友人と共に、みなで楽しめました。^^
リュウキュウアカショウビンの鳴き声も聞こえているので探しましたがこちらは見つからず。4月に入れば見やすくなるのでそれまであと2週間ですね。
キンバトはオスの鳴き声の確認とメスが飛び去る姿を一瞬確認しました。キンバトが見やすくなるのはまだ先です。
探鳥後は、私の家族も交えて6人でいつもの餃子屋で祝杯をあげました。^^
一番の目標だったヤツガシラをゲット。羽繕い後、冠羽を開いた。
朝一の取材を終えて、次まで時間が空いたのでお気に入りの田んぼを巡回。
相変わらずチュウジシギが多い中、明らかに異彩を放つ3羽を発見。ハリオシギの幼鳥と成鳥です。念のため尾羽を見せてくれるまで粘ると、群れの中で一番大柄な個体が名前の由来ともなった針のような尾羽を見せてくれました。3羽も同時に見られるなんて幸せ。^^
近くでは、今季初確認となるサルハマシギも撮影。幼鳥でした。
幼鳥といえば、セイタカシギとコアオアシシギの幼鳥もここ数日で増えてきました。残念ながらウズラシギの幼鳥は、まだ確認できていません。
ツバメの大群が入ってきていました。何羽いるのか分からないような数のツバメが田んぼの上空を飛び交っていた。動画がありますので数えてみてください。
ハリオシギ成鳥(右)と幼鳥。右の大柄な個体が尾羽を見せてくれました。
10カ月ぶりにジャワアカガシラサギを確認。石垣島では、見る機会が増えている気がするなー。沖縄本島で昨年の10月に見た冬羽のジャワアカガシラサギ に比べると褐色味が強くアカガシラサギっぽくもあり微妙ですが、おそらくジャワアカガシラサギだと思われます。
ジャワアカガシラサギは警戒心もなく、田んぼでコサギやセイタカシギ、タカブシギなどと餌をとっていた。
p.s.
各所と検討の上、頸部の縦斑などから色のりのよいジャワアカガシラサギとします。
微妙だけど冬羽のジャワアカガシラサギ。アカガシラサギと比べて首から胸への縦斑が薄い気がする。
昨年12月ごろから滞在のヘラサギ は多い時は3羽いましたが、現在は1羽のみが越冬中。同じく 11月から三角池で越冬中のエリマキシギ は最初はオスとメスの合わせて幼鳥2羽でしたが、現在は、メスが1羽のみ越冬中。換羽が進み幼羽もなくなっているようでした。
他には、コガモやハシビロガモ、アオアシシギ、セイタカシギ、タシギ、コチドリなどがいました。
クロツラヘラサギの群れに1羽だけまじるヘラサギ。
沖縄でもシギやチドリ、カモなどの秋の渡りが始まりました。
いつもの水路には全くいなかったシギ、チドリが田起こしたあとに雨水がたまった田んぼに大集合していました。タカブシギ50、コチドリ30、トウネン10、アオアシシギ10、コアオアシシギ3、セイタカシギ2です。
近くには渡ってきたカルガモが2羽いました。カモ渡りが始まるのはもう少しあとです。ツバメも数を増やし、電線に数えきれないほど止まっていました。多分、300羽ほど。留鳥のリュウキュウヒクイナは目の前を通過していったけど、イグサに阻まれてうまく写りませんでした。^^;
今年の春の渡りは沖縄は、石垣島なども含めて全く鳥がいませんでしたが、秋の渡りはなんとか楽しめそうな予感がします。
帰り道、海岸にはベニアジサシ数十羽の群れが休んでいた。エリグロアジサシも数羽。ソリハシシギが1羽とシロチドリが数羽いた。
コアオアシシギ。夏羽から冬羽に移行中。
今年は渡りのスタートが遅いようで鳥が少ない日々を送っていますが、やっとウズラシギが現れました。シギ、チドリの渡りは、この後が続くといいのですが…。
南部の畑には、 3月末に見て 以来、少しずつ増えてきたようで、あちこちにツバメチドリが入ってきました。喜屋武と米須合わせて7羽ほど確認できました。
カモは、三角池にはコガモのメスが3羽とハシビロガモのオスが1羽、米須海岸には、ヒドリガモがオスとメス合わせて数羽でした。
シギとチドリの仲間は、アオアシシギとセイタカシギが三角池でそれぞれ20と50。米須海岸では、ヒバリシギが十数羽、アオアシシギ数羽、ムナグロ数十羽、コチドリ、シロチドリ 、メダイチドリが少しずついました。
シロチドリは、すでに抱卵に入っているペアもいました。
やっと渡ってきたウズラシギ。三角池に数分間滞在したのちどこかへ飛び去りました。タイミングの良い出会いでした。
久しぶりの金武です。タゲリの幼鳥が4羽いました。 9月に見つけた足環付きのアカアシシギ も滞在していました。
シギの数も減って、水路にまばらにいるだけ。ジシギは全てタシギでした。
ヒバリシギに混じってヨーロッパトウネンもいたほか、セイタカシギやアオアシシギ、クサシギなどが数羽ずつ。怪我をしているのか同じ場所から動かないオオバンがいた。
タゲリ第1回冬羽。全部で4羽いたけど、全て幼鳥でした。
フラッグ付きのアカアシシギとセイタカシギがいました。
アカアシシギはフラッグが外れてしまっていましたが、メタルリングの記号「KANKYOSYO TOKYO JAPAN 6A27456」は読み取れた。セイタカシギの方は白と青のフラッグでフラッグには「UM」メタルリングには「P.O. BOX 96-216 TAIPEI M01040」と刻印してありました。
2羽とも同日、金武の田んぼで見つけました。一日に同じ場所で複数羽のフラッグ付きを見つけたのは初めてのことです。
最近、フラッグ付きを見つけて山階鳥類研究所に連絡しても音沙汰ないことが何度かありましたが、今回は返事に期待して連絡します。どこでいつ付けられたものなのか分かるのが楽しみです。^^
9月20日追記
Twitterからの情報では、アカアシシギの方は、2015年に久米島で放鳥されたもので、2016年1月には、金武で撮影され、山階鳥類研究所へ報告された個体だそうです。
9月26日追記
本日、山階鳥類研究所鳥類標識センターから連絡がありました。それによると、「KANKYOSYO TOKYO JAPAN 6A27456」のアカアシシギは足環番号から2015年9月26日に久米島宇江城で放鳥された個体と判明しました。セイタカシギは台湾に問い合わせている最中で返事があり次第、私にも知らせてくれるとのこと。
10月15日追記
本日、「P.O. BOX 96-216 TAIPEI M01040」のセイタカシギについて山階鳥類研究所鳥類標識センターから連絡があり、このセイタカシギは、足環番号から2015年11月16日に台湾の Lan-Yan River, I-Lan County (宜蘭県の蘭陽溪かな?)で放鳥された個体と判明しました。緯度と経度も教えていただき 24d42mN 121d50mE だそうです。これを Google maps で表示してみると以下の場所が表示されるので台湾宜蘭県の蘭陽溪河口付近での放鳥ということで間違いなさそうです。
山階からのメイルによると「今回の記録はセイタカシギの海外放鳥個体が日本で初めて観察された貴重なもの」とのことです。わずかながらですが野鳥の生態研究、延いてはそれが野鳥の保護につながってくれたらいいなと思うところです。
10月16日追記
Twitterからの連絡によるとアカアシシギの方は、2016年11月26日にも今回と同じく金武で写真とともに山階鳥類研究所へ報告されていました。先日、教えてくれた方とは別人。3年連続で同じ場所にやってきていることになります。来年も見つけられるといいな。金武にこの時期行くみなさんは、ぜひこのアカアシシギを気にして見てください。
フラッグとメタルリング付きのセイタカシギ。