春の渡り中のシギやチドリを台風2号が直撃したため、飛翔力が高く天候が良ければ石垣島に降りずにノンストップで行ってしまうような大型のシギが多く降り立ちました。また、波が高いことから沖合の岩礁での休憩ができず、いつもより多くのシギチが海岸に身を寄せていました。
この日、一番の収穫はコオバシギ。スポッターさんに教えてもらって現場に出向いたのですが、散歩の人に飛ばされてロストしたとのこと。近くを探してみると200メートルほど西の海岸に降りていました。
別の海岸にはオオソリハシシギ。こちらはノンストップで1万1000キロを飛べるとあって天候に恵まれた年は会えませんが、今回は台風の影響で4羽が飛来しました。
ホウロクシギも台風の影響が出だしてから立て続けに確認。この日は2羽が砂浜で採餌していました。
沖縄本島や宮古島では多くみられますが、なぜか石垣島では少ないチュウシャクシギも到着。オバシギ3羽とハマシギは数日前から場所を変えつつ滞在している模様。キアシシギは一気に数を増やして30羽ほどをカウント。ダイゼンは越冬組は抜けて渡り組が到着。キョウジョシギ、ムナグロ、アオアシシギ、メダイチドリなども台風で足止めを食らっていますが、これからどんどん北上していきます。
コオバシギ成鳥。冬羽から夏羽へ換羽中。
4日前、1羽だったサルハマシギ は2羽になりました。換羽状況から先日のサルハマシギとは別の個体が飛来したようです。ミユビシギも2羽に増えました。
キアシシギも数を増やしています。メダイチドリ、シロチドリ、ムナグロ、トウネン、ウズラシギ、シロチドリ、イソシギ、アオアシシギ、キョウジョシギなども滞在中です。
サルハマシギ成鳥。冬羽から夏羽へ換羽中。
先日見つけたベニバト6羽の群れ はさらに増えて8羽になっていました。一度に8羽はこれまでの最多記録です。
ズグロミゾゴイはずいぶん警戒心の弱い個体で息子と二人で座って観察しているとぐんぐんこちらに近づいてきて最終的には2メートルほどの距離までやってきました。
石垣島で越冬するサシバは方言で落てぃ鷹(うてぃだか)として市民に親しまれ、歌にもなっており、カラオケにあるそうです。例年、越冬個体が少なくなっているのが少し気になります。
田んぼにはカンムリワシやハヤブサ、チョウゲンボウ、カタグロトビ、チュウヒなど猛禽類が賑やかですが、キジバトやセキレイ科の小鳥たちは戦々恐々です。
満潮の海岸では小さな岩礁にキアシシギやムナグロ、ダイゼンが所狭しと休んでいました。河川でカヌーやSUPが行われるようになってからシギチたちの休む場所がなくなってしまいました。石垣市自然環境保全ネットワークでも問題視されています。
ベニバトの成鳥オス。
近場の海岸と田んぼを巡回。
田んぼでは、ウズラシギの幼鳥が条件よく撮れました。タカブシギは幼鳥と成鳥がまじった十数羽の群れ、アオアシシギも同様に十数羽、 タゲリは幼鳥ばかり8羽の群れ が先日から滞在中、ヒバリシギは数を減らし、タシギとセイタカシギは越冬組です。
海岸ではオオメダイチドリが姿を消し、メダイチドリとキョウジョシギ、トウネンが少し滞在中。ソリハシシギの幼鳥もいましたが、残念ながら撮り逃しました…。
ウズラシギ幼鳥。やっとまともに写真が撮れた。
ハシブトアジサシが飛来していました。 先日の幼鳥 に続き今季2羽目です。
海岸のチドリたちも数を減らしていますが、オオメダイチドリやメダイチドリ、ムナグロ、シロチドリなどがいます。シギはキョウジョシギとキアシシギ、チュウシャクシギなどが少々。数は少ないながらも楽しめます。
一見、成鳥に見えますが、第1回冬羽のハシブトアジサシです。
空いた時間、近くの海岸と田んぼの見回り。アオアシシギやキアシシギ、トウネン、オオメダイチドリ、タシギ、チュウジシギ 、セイタカシギ、ハマシギなど。シギやチドリは渡りの真っ最中で毎日、入れ替わりが激しいようで増減もそれなりにあります。
先日のハシブトアジサシ はまだ滞在中ですが、行動範囲が広く今回は違う場所にいました。
今季は、なぜかマミジロツメナガセキレイばかりで(キマユ)ツメナガセキレイに全く出会えません。不思議です。
アオアシシギ成鳥冬羽。
満潮を少し過ぎたころの海岸を訪れてみるとオオアジサシやエリグロアジサシ、オオメダイチドリ、メダイチドリ、キアシシギ、キョウジョシギ、シロチドリ、アオアシシギなどがいました。
オオアジサシは 先日、幼鳥を連れてやってきていた同じ個体 と思われます。エリグロアジサシもそうですが、すでに巣立ちビナは独り立ちしたのかいませんでした。
オオメダイチドリは幼鳥が増えてきています。小さな干潟ですが、少なくとも5羽の幼鳥がいました。
1週間ほど前に今季初確認はしていましたが、写真が撮れていなかったチュウシャクシギ は2羽でいました。
オオアジサシのエリグロアジサシ3羽。