二十四節気に一つ小暑でした。沖縄では梅雨も2週間ほど前に明け、真っ青な空に積乱雲が高々とのぼる毎日です。
七夕でもあるきょう、チービシで行われた県のアジサシ類の営巣調査に同行してきました。調査は3カ所で行われ巣の数やヒナの成長具合が調べられました。
ベニアジサシとエリグロアジサシは、例年通り順調に営巣していました。ベニアジサシは、1500巣3000羽ほどの飛来で2002年に観光施設が島に入って営巣ゼロになってしまってから過去2番目ぐらいの成績だそうです。
ベニアジサシ、エリグロアジサシとも抱卵中でしたが、孵化1〜2日のヒナがいる巣もあった。エリグロアジサシは、すでに飛べるようになる寸前のヒナまでいました。コアジサシはほとんど子育ても終わっていて数える程度しか確認できませんでした。
また、フラッグ付きのベニアジサシ2羽やエリグロアジサシ1羽、山階鳥類研究所のジオロケーター付きのベニアジサシも撮影できました。
沖縄野鳥の会の会長さんや、何度かフラッグ付きアジサシの件でメイルでやり取りしていた山階鳥類研究所の方とも名刺交換することができました。^^
沖縄の青い海に映えるベニアジサシ。オーストラリアでつけられた白いフラッグとメタルリングが見えます。
昨日の予想 通り、22日に梅雨が明けました。梅雨明け後の沖縄の空は高く冴え冴えと澄み渡り真夏の太陽が海面を照らしていました。いよいよ夏本番を迎えます。
そんな夏の日差しの下、エリグロアジサシとベニアジサシの群れがガーラらしき魚と協力して小魚を捕まえていました。ガーラが小魚を水面に追い詰めるとエリグロアジサシとベニアジサシが空から海へ突っ込んでいました。
ベニアジサシが小魚の群れに襲いかかった。海の中のガーラらしき魚が2匹写っている。
沖縄では昨日、夏至南風が吹きました。明日ぐらいには梅雨も明けることでしょう。夏至南風とは、沖縄で梅雨明けごろに吹く南寄りの強い風のことです。沖縄方言ではカーチベー、八重山方言ではカーチバイといいます。ちなみにMacでは「かーちべー」で変換できます。^^
アジサシの仲間もこのころから増えだし、きょうは、エリグロアジサシとベニアジサシの100羽以上の群れが、うるま市の海中道路から見られました。また、近くの漁港でも数十羽の群れがいくつか確認できた。
これから、積乱雲が立ち上る夏の空と真っ青な海にアジサシが似合う季節になります。^^
エリグロアジサシとベニアジサシの群れ。8割ぐらいがエリグロアジサシでした。
潮が引いてくると、アジサシたちが水浴びのために宮良川河口に集まります。この日は、ベニアジサシ3羽とコアジサシ1羽、エリグロアジサシ10羽、クロハラアジサシ1羽が集まりました。
フラッグ付きのエリグロアジサシは山階鳥類研究所保全研究室鳥類標識センターに連絡したところ、2002年から2013年の間に、沖縄本島周辺で、合計323羽に装着して放鳥したもののうちの一羽と教えていただきました。また、沖縄本島以外でフラッグ付きのエリグロアジサシが観察されたのは今回が初めてだそうです。アルミリングの番号まで読めれば個体識別できるそうなんですが、残念ながらかなりの距離がありましたので、拡大しても判別不能です。
遠いのでロクヨンに2倍のエクステンダかませて1200mmでの撮影です。^^;
ベニアジサシの求愛。左がオスで右がメスです。