朝一の取材を終えて、次まで時間が空いたのでお気に入りの田んぼを巡回。
相変わらずチュウジシギが多い中、明らかに異彩を放つ3羽を発見。ハリオシギの幼鳥と成鳥です。念のため尾羽を見せてくれるまで粘ると、群れの中で一番大柄な個体が名前の由来ともなった針のような尾羽を見せてくれました。3羽も同時に見られるなんて幸せ。^^
近くでは、今季初確認となるサルハマシギも撮影。幼鳥でした。
幼鳥といえば、セイタカシギとコアオアシシギの幼鳥もここ数日で増えてきました。残念ながらウズラシギの幼鳥は、まだ確認できていません。
ツバメの大群が入ってきていました。何羽いるのか分からないような数のツバメが田んぼの上空を飛び交っていた。動画がありますので数えてみてください。
ハリオシギ成鳥(右)と幼鳥。右の大柄な個体が尾羽を見せてくれました。
今季初のツメナガセキレイ2羽を田んぼで確認しました。
2羽とも成鳥のオスなのですが、これまで見たことのないタイプの個体です。普通の(キマユ)ツメナガセキレイは眉斑は太く黄色ですが、この個体は太く白い眉斑を持っています。頭部や背面の灰色味はツメナガセキレイの特徴が出ています。
羽先が擦れたら普通のマミジロツメナガセキレイになると判断して、マミジロツメナガセキレイのフレッシュな羽衣をまとった個体ということにしておきます。
これまで国内で記録のない亜種やハイブリッドについても範疇に入れて検討する必要がありそうです。
詳しい人や手がかりになりそうな文献を知っている人がいたらぜひ、ご連絡ください。
マミジロツメナガセキレイ成鳥。
10カ月ぶりにジャワアカガシラサギを確認。石垣島では、見る機会が増えている気がするなー。沖縄本島で昨年の10月に見た冬羽のジャワアカガシラサギ に比べると褐色味が強くアカガシラサギっぽくもあり微妙ですが、おそらくジャワアカガシラサギだと思われます。
ジャワアカガシラサギは警戒心もなく、田んぼでコサギやセイタカシギ、タカブシギなどと餌をとっていた。
p.s.
各所と検討の上、頸部の縦斑などから色のりのよいジャワアカガシラサギとします。
微妙だけど冬羽のジャワアカガシラサギ。アカガシラサギと比べて首から胸への縦斑が薄い気がする。
給餌間隔が非常に長いムラサキサギですが、やっと親鳥がヒナたちへ餌を与えているところを観察できました。
親鳥が西の方角から「グワァー」と鳴きながらやってくるとヒナたちは「グワッ、グワッ、グワッ、グワッ、グワッ」と早い調子でないて餌をもらっていました。親鳥の帰巣時の鳴き声もヒナたちの餌をねだる鳴き声もアオサギに似ています。
文献によると50日前後での巣立ちとのことなので、あと2週間ほどで巣立ちすることになるのでしょう。
ほかの観察者によると昨日から巣を離れて歩き出し、今日は巣の下の水場まで降りて水を飲んだり、浸かったりしていたそうです。
ちなみに今回、営巣を見つけたのは師匠でこの観察記録をもって日本鳥学会の最新版「日本鳥類目録第7版」で「石垣島では冬鳥」となっている記述が留鳥に書き換えられるとのことです。
親鳥から口移しで餌をもらうヒナ。餌をもらっているヒナの後頭部にはもう1羽のヒナの嘴が刺さっている…。^^;
田んぼを回った2日分です。
7月中旬ごろからシギ・チドリが増えてきました。特に多いのがタカブシギでその次がアオアシシギとセイタカシギ、ヒバリシギやアカアシシギ、トウネンはまだまだ少ないです。
アカガシラサギは越夏しているのか田んぼでよく会います。
クロハラアジサシは、幼鳥はほとんどいなくなりましたが、成鳥が各田んぼに数羽ずついます。
ムラサキサギは幼鳥が増えてきて、リュウキュウヨシゴイもメスを見る機会が増えてきました。
カタグロトビは石垣島内でかなり個体数を増やしているようで島の全域で遭遇します。年に何回も繁殖する鳥なので今後も増え続けると思います。
ツバメチドリの幼鳥。石垣島でも繁殖しています。
遅めの繁殖だったコノハズク のヒナが巣立ちました。巣立ったヒナは見つけられませんでしたが、親鳥は近くにカラスがくると追い払っていました。
アカショウビンは、大きく成長し自分で餌を取れるようになった幼鳥をたまに見かけるようになりました。
コノハズクのメス。