石垣島は、季節外れの台風22号の影響で強い北寄りの風が吹いています。前日、前々日に確認されているタカサゴクロサギを探しながら「なんか入らないかなぁ」と思っていると「オウチュウがいるよ」とのメールが着信。現地に向かうと警戒心の薄い幼鳥のオウチュウがいました。トンボなどを捕食しているようでした。
夕方には知人ら複数からソリハシセイタカシギの群れがいると連絡。スーパーで夕飯の材料を買って帰宅するタイミングで近くにいたので、こちらも寄ってみると、なんとソリハシセイタカシギ11羽の群れがやってきていました。2020年に与那国島で7羽の群れが入りましたが、それを大幅に上回る数でした。生き物は群れるほど美しさと迫力が増しますね。
目の前の枝に止まったオウチュウ。
いつもは見かけてもスルーするカタグロトビですが、獲物を狙っているところだったので、久しぶりに撮影しました。
電線からしきりに草むらを気にしているカタグロトビの成鳥を発見。最初に止まっていた電線から一段低い電話線に移動。体の向きを変えると急降下しました。数秒後、草むらから飛び出てくると足には、すでに締められたクマネズミをつかんでいました。
電話線に持ち帰りネズミを食うのですが、尾羽を上下にしきりに動かし鳴き声もあげる様子が確認できました。近くにメスでもいて餌を奪いにくるのかと思いましたが、そのまま東へ向けて飛んでいきました。カメラで追うともう一羽のカタグロトビがやってきてネズミを奪うシーンを見ることができました。写真を拡大してみるとメスではなく幼鳥に獲物を渡していたようです。
石垣島のカタグロトビは真冬を除いて年中、繁殖しています。ワンシーズンに2回ほど子育てするので、個体数はかなり増え、多い日は一日に10羽ほど見ることもあるほどです。
獲物に狙いを定めたカタグロトビ。
衆院選取材で沖縄本島へ出張したついでに鳥見。沖縄4区は当確が出たのが、午後23時すぎ。急いで記事を書いて出稿してホテルへ帰ってシャワー。日付が変わって午前3時ごろにやんばるへ到着しました。
ほぼ3年ぶりのやんばるでの夜探でしたが、鉄板ポイントを2カ所巡ってリュウキュウオオコノハズク3個体に出会えました。フラッシュを忘れたので、レンタカーのヘッドライトとハンディライトでなんとか撮影もできました。午前5時前には車内で仮眠。帰りは金武と泡瀬干潟を経由してダイシャクシギやホウロクシギ、カモ、シギなどを見てきました。
リュウキュウオオコノハズクが繁殖もしているいつもの場所にいくとやはりいました。一般にも有名な「ウオッ、ウオッ、ウオッ、ウォー」という尻下がりの鳴き声も聞くことができました。
石垣島にナンヨウショウビンが飛来しました。 過去に沖縄本島の漫湖で2017年8月から翌2018年4月まで滞在したナンヨウショウビン がいました。
当時、那覇支局に赴任していたこともあってナンヨウショウビンは、いやというほど見ていますが地元で見るのもいいものですね。今回の個体は、沖縄本島の個体より鮮やかなような気がします。
ナンヨウショウビンの亜種は50を数えるそうですが、今回も同じ亜種 Todiramphus chloris collaris のように見えます。今年は宮古島でもナンヨウショウビンが友人により撮影され、八重山のある島でもそれらしい姿が確認されています。今年はナンヨウショウビンの当たり年かもしれません。今後、ほかでも見つかる可能性がありますね。
鮮やかなブルーの背面が美しいナンヨウショウビン成鳥。夏羽後期と見られるので、長期滞在してくれたら冬羽が拝めるかもしれません。
夏休みは仕事が忙しく旅行に行けなかったので急きょ、宮古島へ家族旅行。伊良部島にあるサシバの渡り調査地点を見学してきました。とても平坦で、調査地の津波避難施設も3階建てと低く、石垣島の山頂での調査とはずいぶん勝手が違いました。海上に出たものの南下をあきらめて戻ってくる個体は下地島に次々と降りていました。
調査をしていた方の話では、サシバを狩猟していたころは、伊良部島と下地島を隔てる水路沿いのモクマオウ林で夜になると懐中電灯を手にした人が大勢やってきて遠くから見るとお祭りかなにかをやっているように見えたそうです。もちろん、今はサシバを獲るような人はいません。
ちょっとした雑木林には、渡り途中のエゾビタキがたくさんいました。オオルリも2羽確認しました。カラスバトも鳴き声を頼りに比較的簡単に見られましたが、子どもたちと散歩中だったので撮影には至らず…。
農地から撮影したサシバ。宮古島は山がないので、農地や住宅街などからもタカ柱を見ることができました。
数日前から草むらからの鳴き声を確認していたセジロタヒバリがやっと撮影できました。
ムネアカタヒバリも大量に到着しているので、探し出すのは根気のいる作業でしたが、鳴き声を頼りに待っていると雨上がりのあぜにひょっこりと出てきました。狙い通りに見られるとうれしさも格別ですね。^^
アカハラダカの渡りは9月初旬から始まっていますが、最近は台風の影響で悪天候が続き、石垣島で滞在する個体が目立ちます。多い時は電線に3羽ほど止まっていました。天気が回復したら一気に渡っていくことでしょう。
渡り途中のエゾビタキや越冬組のコムシクイなども増えています。コムクドリは500羽ほどの大群が市街地の公園などを移動していました。
セジロタヒバリ第1回冬羽。
先日のヒマラヤアナツバメ に続き、ニシイワツバメも石垣島に登場しました。
仕事前のわずかな時間の観察でイワツバメと思って写真も適当に撮っていましたが、後から聞いたらニシイワツバメでした。もっと特徴が出る写真を撮っておけばよかったと後の祭りです。ニシイワツバメは10月1日に沖縄本島の名護岳でも確認されています。