2022年1月3日(旧暦では2021年12月1日)
家族旅行で年末年始を沖縄本島で過ごしたついでに昨年の11月22日から滞在中のハイイロガン5羽を見てきました。正月の夜には4時間ほど夜探にでかけ、リュウキュウオオコノハズクやヤンバルクイナ、ヤマシギなどを観察しました。
出だしが悪く、やんばる夜の御三家コンプリートは厳しいかと思われたのですが、午前2時過ぎまで粘ってなんとか。オオコノハズクは鉄板ポイントを何カ所か回るも見つけられずでしたが、小雨が降り出すと鳴き声も3個体聞け、姿も3個体見ることができました。繁殖期のさえずりと思われる鳴き声も録音できました。下の動画から聞くことができます。
ヤンバルクイナは2羽、ヤマシギも2羽でした。久しぶりの長時間夜探は疲れました…。^^;
三角池では、2013年に韓国で標識された個体含めて15羽のクロツラヘラサギが所狭しと採餌していました。
ハイイロガン 大晦日にお初となったハイイロガン。成鳥でいいのかな。
ハイイロガン 5羽は仲良くまとまって行動。ど逆光のギラギラ水面で肉眼だとシルエットでしか見えません…。目がやられそうです。
リュウキュウオオコノハズク リュウキュウオオコノハズクのオスと思われる個体。さえずりも聞かせてくれましたが、鳴く時は林の奥だったので動画などは撮れず。録音はできました。^^
リュウキュウオオコノハズク 上と同個体。何度見てもリュウキュウオオコノハズクは気分が盛り上がります。
ヤンバルクイナ リュウキュウマツで寝るヤンバルクイナ。これまで見たことのないエリアでの発見でした。
ヤンバルクイナ ヤマシギ 雑種 カルガモの雑種。おそらく、カルガモ × マガモのハイブリッドだと思われます。
ウミネコ ウミネコの第1回冬羽。沖縄でウミネコの幼鳥を見たのは2回目。沖縄的珍鳥です。
ウミネコ カワウが魚をくわえて水面に上がってくるとウミネコが横取りしようと試みていました。
ウミネコ アメリカヒドリ / ウミネコ オナガガモとヒドリガモを蹴散らすウミネコ。写真で気付きましたが、ウミネコの横にアメリカヒドリが写っていました。^^;
タシギ イモ畑にはタシギがたくさんいました。石垣島の田んぼと同じですね。
クロツラヘラサギ / 足環・フラッグ付き 2013年に韓国でS39の標識をつけられた個体。8年目のベテランですね。
2022年1月7日(旧暦では2021年12月5日)
3羽いたメジロガモは1羽のみ確認。同じ池にオカヨシガモ、ハシビロガモ、ヒドリガモ、コガモ、カルガモなど。田んぼにはアカツクシガモやマガン、ヒシクイがいたりいなかったり。田んぼにいないときはどこに行っているんだろうか?
メジロガモ ヒドリガモ オカヨシガモ ハシビロガモ ハシビロガモ ダイシャクシギ ダイシャクシギ 2022年1月7日(旧暦では2021年12月5日)
今年で4年連続越冬中の暗色型サシバ(通称ブラックサシバ)を久しぶりに見てきました。例年通りなら、あと2カ月程度は滞在すると思われます。
カンムリワシの幼鳥も出会う機会が増えてきました。幼鳥はいい縄張りが確保できず、獲物の少ない冬に衰弱して保護されるケースが多いです。
冬の石垣島にはハヤブサやチョウゲンボウのほかにもチュウヒやハイタカ、オオタカなどが逗留中です。
サシバ 4年目のブラックサシバ。暗色型は何度見てもかっこいいです。
サシバ カンムリワシ カンムリワシの幼鳥。あまり餌がとれていないようでした。
チョウゲンボウ ハヤブサ ハヤブサの幼鳥。自宅近くのカタグロトビ営巣地にいました。繁殖しているはずのカタグロトビは留守でした。
2022年1月7日(旧暦では2021年12月5日)
昨年12月から断続的に現れているヤツガシラ。今年に入っても順調に複数羽が飛来しています。ヤツガシラは春、秋ともに飛来数の変動が大きいですが、秋は特に極端です。今年は多いですね。
田んぼにはホオジロハクセキレイやツメナガセキレイ、タヒバリ、ムネアカタヒバリ、コホオアカなど。キマユホオジロ、ミヤマホオジロもいましたが、撮影できませんでした。 キマユホオジロは昨年12月中旬に撮影 していますが、その時も苦労しました。^^;
ヤツガシラ 枝で休むヤツガシラ。まったりしてしまって長らくこのままの状態。
ヤツガシラ 最初はこんな感じ。渡ってきたばかりなのか、時折、目を閉じて寝ていました。疲れているようです。
ズグロミゾゴイ 林縁で餌探しに忙しいズグロミゾゴイ。美しい個体でした。
ホオジロハクセキレイ 石垣島ではハクセキレイよりホオジロハクセキレイの方が多いのかもしれません。目につきます。
ジョウビタキ 2022年1月10日(旧暦では2021年12月8日)
今季2個体目のクイナ。前回は水路で今回は田んぼ。クイナとヒメクイナは毎年のように確認されますが、警戒心が強くてなかなか撮影まではいたりませんね。今回はタシギを見ていたらひょっこり現れました。^^ 以前から同所で越冬している個体だと思われます。
クイナ クイナの冬羽。草むらを出たり入ったりしていました。一見地味ですが、よくみると非常に美しい羽衣をまとっています。
クイナ 上と同個体。田んぼを移動するときは胸ぐらいまで水に浸かって歩いていました。
タシギ 2022年1月13日(旧暦では2021年12月11日)
今季2羽目のヨシガモを確認。 昨年の11月7日に飛来した25羽のマガン は1羽も脱落することなく滞在中。ヒシクイ1羽も加わって26羽の大所帯になりました。警戒心もそれほどなく観察しやすいです。別の場所には単独のヒシクイも滞在中。こちらは警戒心強め。
ヨシガモ 幼羽から第1回繁殖羽へ換羽中のヨシガモのオス。ボロボロすぎですね。^^;
マガン 滞在2カ月となるマガンは成鳥と幼鳥合わせて25羽。
ヒシクイ 上のマガンの群れに合流したヒシクイ。たまにマガンにどやされていました。
ヒシクイ 別の場所の単独ヒシクイ。物陰に隠れて撮ったのですが、すでに警戒中。
2022年1月13日(旧暦では2021年12月11日)
林道でズグロミゾゴイの幼鳥に遭遇。座って見ているとこちらへ寄ってきて2メートルほど横を通り過ぎました。ズグロミゾゴイは警戒心の弱い個体が多いです。
越冬中のクイナに最近、よく会います。この日は、バンやタシギの群れていました。
田んぼにはムネアカタヒバリ、コホオアカ、ハクセキレイなどが多くいます。シベリアジュリン、ノゴマ、ミヤマホオジロ、キマユホオジロも滞在中ですが藪の中にいて姿を見るには、なかなか根気が入ります。
ツグミが再び増えてきました。シロハラ、アカハラ、トラツグミもいますが、こちらも根気がないと写真には収められませんね。^^;
ズグロミゾゴイ ズグロミゾゴイの幼鳥。警戒心がなさすぎてノネコ被害が心配になります。
ズグロミゾゴイ クイナ バンとクイナ。大きさはバンより小さく、タシギより大きい感じ。
クイナ 羽繕いするクイナ。警戒心は強いですが、待てば見られます。
コホオアカ 今季は数え切れないぐらいあちこちで見るコホオアカ。
ムネアカタヒバリ ハクセキレイ セキレイの仲間ではハクセキレイが一番少ないかもしれません。一番多いのはもちろんツメナガセキレイ。
ツグミ ツグミは11月に相当数が通過した感じですが、年が明けて1月になるとふたたび見るようになりました。
2022年1月13日(旧暦では2021年12月11日)
今季19羽目となるカンムリワシの幼鳥を発見。例年並みの個体数が確認できています。
田んぼでムネアカタヒバリやコホオアカを見ていたらハヤブサが上空を通過しました。こちらを横目に通り過ぎて、カモの方へ向かいましたが狩りは失敗したようです。
同じ田んぼを縄張りとするサシバの幼鳥と成鳥が縄張りの境界で激突。最初は成鳥が余裕を見せていましたが、つかみ合いになると幼鳥が終始優勢でした。
カンムリワシ ハヤブサ ハヤブサ サシバ サシバ 突如始まった肉弾戦。詳しくは下の動画をご覧ください。
サシバ サシバ 枝ごとつかんでいるようでこの状態がしばらく続きました。
サシバ 雄叫びを上げる幼鳥(手前)。この後、2羽がからまったまま落下して、成鳥が遁走しました。
2022年1月15日(旧暦では2021年12月13日)
石垣島に日本産ツクシガモ属全種が滞在しています。全種といってもアカツクシガモとツクシガモの2種類ですが…。^^;
オニアジサシも1羽だけですが、越冬中です。
アカツクシガモ 場所を変えながら滞在1カ月以上となったアカツクシガモの成鳥メス。
アカツクシガモ 相変わらず警戒心はありません。このアカツクシガモはほかのカモの群れには入りたくないようです。
ツクシガモ 滞在2週間を超えたツクシガモのメス第1回非生殖羽。
ツクシガモ こちらのツクシガモはハシビロガモやキンクロハジロの群れと行動していました。
キンクロハジロ キンクロハジロ オニアジサシ 2022年1月24日(旧暦では2021年12月22日)
正月にカメラを持たずに見つけ、その後も何度か見ているのですが、写真におさえる機会がなかった越冬トラフズクをやっと写真に収めることができました。
沖縄県内では 3年前に金武で見つけて 以来の出会いでした。沖縄本島の個体は毎年、越冬のため渡ってきています。石垣島のトラフズクも来年、再来年と来てくれるといいですね。
トラフズク トラフズクは、そこそこ近い枝に止まってくれました。
トラフズク 最初、トラフズクを見つけたときは、こんな感じ。遠かったです。
トラフズク 地面に降りたトラフズク。写真は撮れませんでしたが、同じエリアにコミミズクもいました。
トラフズク 雨の中、キョロキョロしながら獲物を探していました。獲物はネズミかカエルか?
リュウキュウコノハズク トラフズクは沖縄で見られるフクロウの仲間では最大級ですが、こちらは一番小さいリュウキュウコノハズクです。
2022年1月28日(旧暦では2021年12月26日)
ここ数日でヤツガシラが3カ所で4羽飛来しています。今季は、だらだらと断続的にヤツガシラがやってきます。今月だけで6羽ほどが石垣島内で確認されています。
最近は、なにかと忙しくてつまみ食いのような鳥見しかできていませんね。早くコロナが落ち着いて生活が元に戻るのを願っています。
ヤツガシラ ヤツガシラ 秋のヤツガシラは年によって当たり外れがありますが、今年は大当たりのようです。春の状況が気になります。
サシバ サシバの幼鳥。今季は幼鳥が少ないような気がします。繁殖地で異変があったりするのでしょうか。
ダイシャクシギ ダイシャクシギとダイゼン。ダイシャクシギは幼鳥6羽が滞在中です。
タシギ 石垣島で越冬するジシギはタシギだけ。越冬チュウジシギやハリオシギを探すのですが、なかなか見つかりませんね。