2021年3月4日(旧暦では2021年1月21日)
石垣島のヤツガシラのシーズンが始まりました。きょうは仕事帰りにヤツガシラの鉄板ポイントへ寄り道。現場に到着して10分ほどで発見しました。芝生をつつきながらゴキブリの次から次に捕まえては口の中へ放り込んでいました。
コハクチョウはまだ滞在中。田植えが終わった田んぼを歩き回っています。農家の人に「苗は大丈夫?」と尋ねたら「食われるし踏まれる」とのこと。でも仕方ないので追い出すようなことはしないそうです。優しい農家のおじさんでした。^^
越冬ジョウビタキは渡って行ったのか数を減らしています。メスが少し残っている程度です。
ヤツガシラ 小さな花が咲く芝生を歩き回りながら餌を探すヤツガシラ。
ヤツガシラ 警戒心ゆるゆる個体のヤツガシラで数メートルほどまで近づいてきました。
ヤツガシラ ヤツガシラ ヤツガシラ ヤツガシラ 紫色のリュウキュウコスミレや黄色の花に囲まれて春らしいヤツガシラでした。
コハクチョウ 1月から滞在しているコハクチョウ。顔は成鳥と変わらないほどに成長しました。
シマアカモズ イナゴを捕まえたシマアカモズのオス成鳥。越冬個体で昨年末から同じ田んぼを縄張りにしています。
ジョウビタキ ジョウビタキのオスは繁殖地へ渡ったのかほとんど見えなくなり、残るはメスばかり。
2021年3月7日(旧暦では2021年1月24日)
シギの春の渡りのヒバリシギの群れが到着しました。春、秋ともに沖縄や八重山で渡りの初陣を飾るのはヒバリシギです。
ヒバリシギを見ていると10羽近い数のホオジロハクセキレイの群れも舞い降りてきました。こちらも北上組と思われます。全てオス個体でした。
越冬していたコガモやハシビロガモもほとんど姿を消し、残りはわずかです。石垣島など沖縄では数少ないマガモも1羽だけいました。
石垣島で繁殖するカルガモはこの時季、増えてきました。繁殖組と通過組がいます。
ツグミの仲間も渡りが始まり、民家の屋根に渡る決意を固めた数羽が群れていたりします。
ヒバリシギ ヒバリシギ成鳥冬羽。わずかに越冬しますが、この群れは8羽の渡り組でした。
ヒバリシギ ハチジョウツグミ 今冬、田んぼで越冬したハチジョウツグミ。まもなく見えなくなるでしょう。
ホオジロハクセキレイ ホオジロハクセキレイ ホオジロハクセキレイ成鳥オス。冬羽から夏羽へ換羽中。
マガモ コガモ ハシビロガモ カルガモ カルガモは石垣島で周年生息していますが、春と秋の渡りの季節は通過組が追加されて一時的に激増します。
2021年3月7日(旧暦では2021年1月24日)
石垣島はもとより沖縄県内でもほとんど記録のないシラガホオジロが飛来しました。沖縄野鳥研究会の図鑑「沖縄の野鳥」改訂版第1刷にも掲載がありません。
今回、確認されたのは美しいオス個体です。私の師匠である「石垣島BIRD観察」さんが第一発見者です。
比較的警戒心が強く、なかなか近くで観察できませんでしたが、午前中より夕方になると活発に動き回り、撮影する機会に恵まれました。
今冬は北方の鳥がよく入る石垣島ですが、シラガホオジロまで現れるとは…。沖縄本島などもいつもと違う北方の鳥がよく観察されています。
シラガホオジロ シラガホオジロ 反対側から。シラガホオジロは農道や畔に落ちている何かを食っていました。
シラガホオジロ 人の気配に少し警戒するシラガホオジロ。警戒心強めの個体でここまで近寄るのにかなりの苦労を要しました。^^;
シラガホオジロ シラガホオジロの背中。飛ぶと尾羽の外側と翼の赤茶色が非常に目立ちます。飛ぶ姿はエンベリそのものって感じでした。
シラガホオジロ 畔の草むらから顔を出しました。草むらに潜っていることが多く、一度見失うと探し出すのに一苦労。
シラガホオジロ シラガホオジロ シラガホオジロは写真に写る枯れたイネ科の植物と思われるものの茎を食っていた。
シラガホオジロ シラガホオジロ 次に会えるのは何年後でしょうか。下手したら十数年後ってことも…。^^;
2021年3月11日(旧暦では2021年1月28日)
春の渡り序盤の石垣島です。ヤツガシラやブラックサシバ、シラガホオジロなどいいのが出ています。クロウタドリもいましたが撮り逃しました。私有地だったので深追いできず…。
ヤツガシラは2カ所、暗色型サシバは 3年連続で越冬している個体 とは別の個体で、警戒心ゆるゆるで観察しやすいです。 3月5日に確認されたシラガホオジロ は滞在6日目を迎えて、若干撮影しやすくなりました。
石垣島など八重山で繁殖するリュウキュウツミも春になり、活動が活発になってきました。
昨年生まれのズグロミゾゴイたちはだんだんと成鳥の羽に変わりつつあります。
シマアカモズも越冬組と北上組で増えたり減ったり、北帰行がはじまっているツグミは渡に備えて小さな群れになりつつあります。
カンムリワシやムラサキサギ、カタグロトビも繁殖に向けて活動が盛んになっています。
ヤツガシラ 警戒心が強めのヤツガシラ。枝からなかなか降りてきませんでした。
サシバ シラガホオジロ 石垣島のアイドル、シラガホオジロのオス。沖縄ではコホオアカ以外のホオジロ科は見る機会が少ないです。
シラガホオジロ 滞在期間が長くなるにつれ、多少は警戒心がとけて撮りやすくなったシラガホオジロです。
リュウキュウツミ リュウキュウツミの成鳥オス。近くで見ると驚くほど小さいです。そして美しい。^^
ズグロミゾゴイ 昨年生まれのズグロミゾゴイ。県道沿いでしょっちゅう餌探ししています。交通事故が心配。
シマアカモズ シマアカモズのメス。芝生に現れる虫を捕まえていました。
ツグミ ツグミのオス第1回冬羽。まもなく繁殖地に向け旅立ち、いなくなります。
2021年3月13日(旧暦では2021年2月1日)
カンムリワシは繁殖機序盤で各地で行動が活発になっており、鳴き交わしやディスプレイ飛行が観察できます。9月の巣立ちまでの長丁場の子育てがまもなく始まることでしょう。
ズグロミゾゴイも繁殖期を迎え、成鳥は顔が婚姻色で見事な青に染まっています。
海岸には長期滞在のツクシガモとソリハシセイタカシギが滞在。ソリハシセイタカシギは満潮時には近くの田んぼに移動しますが、潮が引けば再び海岸に戻ってきます。
カンムリワシ カンムリワシ カンムリワシ 農耕地上空を飛ぶ2羽のカンムリワシ。左の個体は「ポイント」と呼ばれているメス。右は目が暗色のオス。盛んにディスプレイ飛行をしていました。
ズグロミゾゴイ ツクシガモ 長期滞在のツクシガモ。ソリハシセイタカシギも同所で長期滞在。
カワセミ 2021年3月22日(旧暦では2021年2月10日)
Canon のEOS-1D X Mark IIからSONYのα9IIに乗り換えてちょうど1年たちましたが、SONY初のプロ機となるα1が出たので買い換えました。発売日翌日に到着し、本日、少しだけ試し撮りしてきました。
α1での初撮りは、この時季の石垣島らしくヤツガシラ。きょうは2カ所で2羽の飛来を確認。ISO1600で撮影しましたがα9IIよりノイズは増えますね。5000万画素のハイレゾ機なのでしかたないです…。
次は暗い林道にトラツグミ。林道が狭くまともに撮れない状況でなんとか草の向こうにいる姿を撮影。手前の草にピントを取られることなく撮れました。
公園のペアのズグロミゾゴイは婚姻色で顔が真っ青に染まっていました。鳥瞳AFはしっかりと効いています。
ムラサキサギ、アマサギの飛翔時にも瞳AFは余裕で機能しました。若干、ムラサキサギは迷いましたが、アマサギの方は飛ぼうが歩き回ろうがしっかり目にピントが来ています。
α1の鳥瞳AFは、おそらくカワセミを重点的に学習させてあるようで、以下の写真のような米粒ぐらいの大きさの被写体でも一瞬でしっかりと目を検出していました。公園とかでカワセミ撮ってる金持ち団塊世代がターゲットなのでしょうか?^^;
シギやチドリは苦手なようで、遠いと瞳AFは使えませんが、それなりに近い被写体ならしっかりと目を検出していました。不思議なことにセイタカシギは近くても全く目を検出しません。学習が足りないと思われますので、新しいファームウエアに期待ですね。
カルガモやイシガキヒヨドリはバシッと目に反応していました。
ヤツガシラ トラツグミ 林道で見つけたトラツグミ。今季初。車から身を乗り出して無理やり撮りました。^^;
ズグロミゾゴイ ズグロミゾゴイの成鳥オス。婚姻色が出て顔が青くなっています。
ズグロミゾゴイ 上のペアのメス。こちらも婚姻色。ここのペアは昨年は1羽のヒナを育て上げました。
ムラサキサギ 飛ぶムラサキサギ。オートフォーカスはしっかり目を追従していました。
アマサギ ムラサキサギ アマサギ 翼が折れたアマサギ。春の渡りでアマサギの数が増えてきましたが、たまにこのようなけがをした個体がいます。電線にでも当たったのでしょう。
カワセミ 海岸のカワセミ。カワセミに限り、このサイズでも瞳AFが反応します。
オジロトウネン 今季初のオジロトウネン。コチドリとヒバリシギの群れに1羽だけ混じっていました。
ヒバリシギ セイタカシギ セイタカシギの群れ。瞳AFは全く反応せず。ファームウェアで対応して欲しいところ。
カルガモ カルガモも渡り組がやってきて増えました。これも瞳はばっちり。
イシガキヒヨドリ 普段撮ることはあまりないイシガキヒヨドリも瞳AFのテストで被写体になってもらいました。正面見たり横向いたりしてもしっかりAFが目を追いかけてくれました。
2021年3月24日(旧暦では2021年2月12日)
春の渡り組としては今季初のホウロクシギ1羽とシマアジ5羽とアカガシラサギ2羽が現れました。アオサギは中継組の群れが沖合の岩礁で休憩していました。
昨日、1羽だったオジロトウネンは3羽に増えていました。同じ田んぼには警戒心ゆるゆるのアカガシラサギ。
ほぼ夏羽に変わった(キマユ)ツメナガセキレイやハクセキレイ、キセキレイなども田んぼで多く見かけます。
ことし1月から滞在のコハクチョウはまだいます。渡る気あるのかないのか分かりませんが、植え付けられた水稲の苗を食害していました…。^^; 田んぼの持ち主は「かわいそうだから追い払わない」とのこと。
ホウロクシギ シマアジ シマアジのオス成鳥(右)とメス成鳥。両方とも生殖羽。
シマアジ アカガシラサギ オジロトウネン オジロトウネン成鳥冬羽。3羽がコチドリの群れと行動を共にしていました。
アオサギ 渡り途中に立ち寄ったとみられるアオサギの群れ。婚姻色が出つつあり、いかにも春の渡りという感じがしますね。
ツメナガセキレイ ほぼ夏羽に衣替えした(キマユ)ツメナガセキレイのオス。
アオアシシギ アオアシシギもぽつぽつと増えてきました。まだまだ冬羽です。ほかにはキョウジョシギやメダイチドリ、オオメダイチドリなどが海岸にいました。
コハクチョウ 植えられたばかりの苗を食うコハクチョウ。心優しい農家でよかったです。
2021年3月24日(旧暦では2021年2月12日)
石垣島内でも分布が局所的で生息数も少ないと思われるオリイヤマガラの家族連れを撮影、観察することができました。これも私の師匠である「石垣島BIRD観察」さんのおかげです。^^
オリイヤマガラは少なくとも親鳥2羽、幼鳥2羽で行動していました。給餌なども行っていたので親子と思われます。単独で出会うとあっという間に移動してしまうオリイヤマガラですが、子連れだと移動がゆっくりで見やすいです。
また、きょうのポイントはオリイヤマガラの餌探しの順路の一部のようでいなくなったと思ったらしばらくして再び現れるを繰り返していました。
人間への警戒心はほとんどありませんが、カラスなどがくると一目散に逃げます。この辺りはリュウキュウツミも多いので一番恐ろしいのはそちらでしょう…。
西表島に行っている友人も同じような日齢の幼鳥をつれた群れを見ているのでオリイヤマガラの繁殖は年が明けたらすぐに始まるものと思われます。
オリイヤマガラ オリイヤマガラ オリイヤマガラの幼鳥。成鳥にならないとヤマガラやアマミヤマガラとの違いは分かりませんね。
オリイヤマガラ オリイヤマガラ イシガキシジュウカラとは違ったかわいらしさがオリイヤマガラにはあります。
オリイヤマガラ 木の枝にぶらさがって小さな虫を捕まえているようでした。
2021年3月24日(旧暦では2021年2月12日)
今季初となるハリオシギとタシギを確認しました。少なくとも合わせて5羽の群れが田んぼの畔にいました。
石垣島では最近、インドハッカが増えてきました。繁殖は数年前から確認されていましたが、ここにきて個体数が増えています。
カンムリワシは活発に動き回り、この時季、あちこちで見ることができます。
ハリオシギ 比較的警戒心の緩かったハリオシギ。数メートルの距離を車内から撮影しました。
タシギ 上の個体から10メートルほど離れてもう1羽。こちらはタシギ。
インドハッカ 最近、増えてきたインドハッカ。グラウンドゴルフ場に7羽がいました。
カンムリワシ 田んぼを横切るカンムリワシ。この時季はとても見いやすいです。
2021年3月26日(旧暦では2021年2月14日)
仕事帰りにリュウキュウコノハズクの繁殖状況を確認してきました。少し早いかなと思いながらでしたが、すでに 昨年と同じ営巣木の樹洞 にオスが入りメスをしきりに呼んでいました。ことしも無事に子育てが成功するのを願います。
今回がα1の初めての夜撮影でしたが、暗所のAFはぜんぜんだめですね。SONYのミラーレスはα9iiもでしたが、CanonやNikonに全く及びません…。それ以外は完璧なので、よけいに残念です。
リュウキュウコノハズク リュウキュウコノハズクのオス。昨年も利用した営巣木からメスを呼んでいました。繁殖期に入ると羽がボロボロになりますが、このころはまだきれいですね。^^
リュウキュウコノハズク 上と同個体。ほかのオス個体が来るとすかさず追い払っていました。
2021年3月31日(旧暦では2021年2月19日)
干潟遠くにソリハシセイタカシギ。長いこと滞在中です。休耕田にはサギに混じってクロツラヘラサギ。
カンムリワシ幼鳥は成鳥に追われながら島内の農地を転々としています。夜、コノハズクの営巣地を回っていたらリュウキュウマツで寝るカンムリワシの幼鳥に出会いました。
ソリハシセイタカシギ(アボセット) クロツラヘラサギ カンムリワシ サトウキビ畑のスプリンクラーにカンムリワシの幼鳥。
カンムリワシ こちらはコノハズクの繁殖確認をしていたら見つけたカンムリワシ幼鳥。
夕方、毎日のように同じ田んぼに水浴びにくるミサゴ。