2024年10月4日(旧暦では2024年9月2日)
数日前から草むらからの鳴き声を確認していたセジロタヒバリがやっと撮影できました。
ムネアカタヒバリも大量に到着しているので、探し出すのは根気のいる作業でしたが、鳴き声を頼りに待っていると雨上がりのあぜにひょっこりと出てきました。狙い通りに見られるとうれしさも格別ですね。^^
アカハラダカの渡りは9月初旬から始まっていますが、最近は台風の影響で悪天候が続き、石垣島で滞在する個体が目立ちます。多い時は電線に3羽ほど止まっていました。天気が回復したら一気に渡っていくことでしょう。
渡り途中のエゾビタキや越冬組のコムシクイなども増えています。コムクドリは500羽ほどの大群が市街地の公園などを移動していました。
セジロタヒバリ セジロタヒバリ 上と同個体。セジロタヒバリの特徴がよく出ています。
セジロタヒバリ セジロタヒバリ 2羽目のセジロタヒバリ。こちらも第1回冬羽。上の個体と行動を共にしていました。
ツメナガセキレイ アカハラダカ エゾビタキ コムクドリ コムクドリは街中の公園などに大群でやってきました。
タシギ カンムリワシ 2024年10月5日(旧暦では2024年9月3日)
秋らしくジロクロハラアジサシやシマアジ、エリマキシギ、コムシクイがどんどん数を増やして田んぼがにぎやかになっています。ジシギも一気に数を増やし、タシギ40羽に対してチュウジシギ2羽。ハリオシギは見つけられませんでした。
ハジロクロハラアジサシ クロハラアジサシ クロハラアジサシ エリマキシギ チュウジシギ ジシギはほぼタシギに入れ替わり、数が少なくなっているチュウジシギ。
チュウジシギ 遠くにチュウジシギ。ハリオシギに見えるかもしれませんが、換羽状況や羽の模様、顔つきからチュウジシギです。
タシギ 田んぼのジシギはほぼタシギです。このエリアの田んぼはジシギ40羽のうちチュウジシギは上の2羽だけでした。
トウネン / ヒバリシギ タカブシギ アオアシシギ セイタカシギ セイタカシギ幼鳥。この時季にしては多くの幼羽を残しています。
オジロトウネン アオアシシギ / アカアシシギ / キアシシギ トウネン トウネン成鳥。ほとんどが幼鳥の中、1羽だけ成鳥がいました。
ムナグロ シマアジ 今季初のシマアジ。オスのエクリプスだと思われます。
コガモ コムシクイ 畑の周りの植え込みにコムシクイ。数羽の鳴き声がするので観察していると目の前に現れました。近すぎてピントが合わず…。
セッカ ツバメ 田んぼの上空を飛び交うツバメ。ジシギの尾羽を広げる係です。^^
アカハラダカ アカハラダカのメス成鳥。天候がすぐれず、渡れないアカハラダカたちが多く島に滞在しています。
アカハラダカ 2024年10月12日(旧暦では2024年9月10日)
シマアジ10羽の群れが到着しました。成鳥、幼鳥が混じっているようでした。
ホオジロハクセキレイを今季初確認。石垣島のハクセキレイは例年、ホオジロハクセキレイが一番に到着し、その後、ハクセキレイ、タイワンハクセキレイが同じぐらいのタイミングでやってきます。ツメナガセキレイは数が増えたり減ったり。越冬組はもう少し数を増やすと思われます。
クロハラアジサシは通過個体が数を増やしています。10月下旬ごろからは幼鳥の割合が増えてきます。セイタカシギは移動中と思われる20羽程度の群れを各所で見ることができます。
シマアジ シマアジ ホオジロハクセキレイ ツメナガセキレイ クロハラアジサシ クロハラアジサシ セイタカシギ セイタカシギの群れ。成鳥と幼鳥で構成されていました。
2024年10月14日(旧暦では2024年9月12日)
夏休みは仕事が忙しく旅行に行けなかったので急きょ、宮古島へ家族旅行。伊良部島にあるサシバの渡り調査地点を見学してきました。とても平坦で、調査地の津波避難施設も3階建てと低く、石垣島の山頂での調査とはずいぶん勝手が違いました。海上に出たものの南下をあきらめて戻ってくる個体は下地島に次々と降りていました。
調査をしていた方の話では、サシバを狩猟していたころは、伊良部島と下地島を隔てる水路沿いのモクマオウ林で夜になると懐中電灯を手にした人が大勢やってきて遠くから見るとお祭りかなにかをやっているように見えたそうです。もちろん、今はサシバを獲るような人はいません。
ちょっとした雑木林には、渡り途中のエゾビタキがたくさんいました。オオルリも2羽確認しました。カラスバトも鳴き声を頼りに比較的簡単に見られましたが、子どもたちと散歩中だったので撮影には至らず…。
サシバ 農地から撮影したサシバ。宮古島は山がないので、農地や住宅街などからもタカ柱を見ることができました。
サシバ 低高度で数十羽のタカ柱ができていました。石垣島とは大きく事情が異なるようです。
オオルリ エゾビタキ エゾビタキの成鳥。車両が近くを通過しても逃げない警戒心のない個体でした。
2024年10月16日(旧暦では2024年9月14日)
石垣島で確認できるメボソムシクイ上種はコムシクイとオオムシクイ、メボソムシクイなのですが、ほとんどはコムシクイです。
たまーにメボソムシクイにも出会えますが、今回は、そんな貴重なメボソムシクイに接近して写真を撮ることがかないました!! 鳴き声も聴けた上にP10も写せました。体の色味も違いがありますね。
ちなみにオオムシクイはワンシーズンに1個体見つけられるかどうかの少なさです。いつか、動画と写真に収めたいですね。
メボソムシクイ メボソムシクイに大接近。珍しく警戒心の薄い個体でした。
メボソムシクイ こちらも識別の手掛かりとなるP10が確認できます。
石垣島で観察できるのはコムシクイとメボソムシクイと考えて差し支えないので、鳴き声以外にも色味で見当がつけられそうです。今後、検証していきたいですね。
メボソムシクイ 2024年10月17日(旧暦では2024年9月15日)
今季初となるオシドリが到着。オスのエクリプスでした。
オシドリ オシドリのオス。エクリプスなのでオシドリ感は低いですね。
アカアシシギ タカブシギ ヒバリシギ トウネン ハマシギ コチドリ ホオジロハクセキレイ 2024年10月19日(旧暦では2024年9月17日)
冬羽姿に衣替えしたハリオシギに出会えました!! チュウジシギ、タシギと合わせてジシギ40羽の中から発掘しました。「ハリオシギはまだ残っているはず」と信じながら探し、やっと見つかったのが、肩羽や三列風切などを冬羽に換羽し終えた成鳥だったので気分はさらに最高です!! 貴重なハリオシギの冬羽でした。
滞在中のジシギたちは、チュウジシギが数羽で残りは全てタシギでした。
ハリオシギ 見よ!! この冬羽に覆われたハリオシギ成鳥の美しき出で立ちを!!
ハリオシギ ハリオシギは、小さなミミズのような生物を捕らえました。上と同個体。
ハリオシギ 頭をかくハリオシギ。異次元の愛くるしさを見せています。上と同個体。
ハリオシギ ご褒美タイムです。初列風切まだ旧羽、初列雨覆は一部が換羽済みのようです。上と同個体。
ハリオシギ 超ご褒美タイム。ハリオシギの尾羽はなかなか見えないのですが、ストーカーしたかいがありました。これでもかと針のように細い尾羽を見せつけています。上と同個体。
ハリオシギ 幼羽や成鳥の夏羽後期とは全く違う印象の冬羽ハリオシギ。
チュウジシギ チュウジシギ幼鳥。2枚ほど第1回冬羽が出ています。チュウジシギにしては遅い換羽です。
チュウジシギ チュウジシギ幼鳥。こちらの換羽は上の個体より、進んでいます。
チュウジシギ タマシギ / チュウジシギ タシギ タシギ
2024年10月25日(旧暦では2024年9月23日)
石垣島にナンヨウショウビンが飛来しました。 過去に沖縄本島の漫湖で2017年8月から翌2018年4月まで滞在したナンヨウショウビン がいました。
当時、那覇支局に赴任していたこともあってナンヨウショウビンは、いやというほど見ていますが地元で見るのもいいものですね。今回の個体は、沖縄本島の個体より鮮やかなような気がします。
ナンヨウショウビンの亜種は50を数えるそうですが、今回も同じ亜種 Todiramphus chloris collaris のように見えます。今年は宮古島でもナンヨウショウビンが友人により撮影され、八重山のある島でもそれらしい姿が確認されています。今年はナンヨウショウビンの当たり年かもしれません。今後、ほかでも見つかる可能性がありますね。
ナンヨウショウビン 鮮やかなブルーの背面が美しいナンヨウショウビン成鳥。夏羽後期と見られるので、長期滞在してくれたら冬羽が拝めるかもしれません。
ナンヨウショウビン 腹側は真っ白で足は黒いナンヨウショウビン。亜種は T. c. collaris と見られ、分布はフィリピンとその周辺のようです。沖縄本島や宮古島、過去に西表島で毎年、越冬していた個体も同じ亜種に見えますね。
ナンヨウショウビン 干潟に降りてカニを狙っているようでした。沖縄本島のナンヨウショウビンはカニを専食していましたが、石垣島の個体はカニのほかにヤドカリらしきを食っていました。
2024年10月29日(旧暦では2024年9月27日)
衆院選取材で沖縄本島へ出張したついでに鳥見。沖縄4区は当確が出たのが、午後23時すぎ。急いで記事を書いて出稿してホテルへ帰ってシャワー。日付が変わって午前3時ごろにやんばるへ到着しました。
ほぼ3年ぶりのやんばるでの夜探でしたが、鉄板ポイントを2カ所巡ってリュウキュウオオコノハズク3個体に出会えました。フラッシュを忘れたので、レンタカーのヘッドライトとハンディライトでなんとか撮影もできました。午前5時前には車内で仮眠。帰りは金武と泡瀬干潟を経由してダイシャクシギやホウロクシギ、カモ、シギなどを見てきました。
リュウキュウオオコノハズク リュウキュウオオコノハズクが繁殖もしているいつもの場所にいくとやはりいました。一般にも有名な「ウオッ、ウオッ、ウオッ、ウォー」という尻下がりの鳴き声も聞くことができました。
リュウキュウオオコノハズク ハンディライトで撮影。LEDライトは色がめちゃくちゃになってしまいますね。上と同個体。
リュウキュウオオコノハズク 地上に降りていたリュウキュウオオコノハズク。リュウキュウオオコノハズクの鳴き声はリュウキュウコノハズクやアオバズクよりも多彩で、こちらは「ミュー、ミュー、ミュー」と鳴いていました。 2022年1月に記録した鳴き声 を同じです。
リュウキュウオオコノハズク 右目を負傷しているようです。通行車両にでも接触した過去があるのでしょうか。こちらはレンタカーのヘッドライトで撮影。やはり色が正確じゃないです。上と同個体。
サシバ ツバメチドリ ホウロクシギ ダイシャクシギ ダイシャクシギ イソシギ イソシギ幼鳥は大きなイモムシを呑み込むのに必死です。
セイタカシギ セイタカシギも大きなイモムシを捕まえた。田芋の葉に付いているようです。
タシギ ジシギは30羽近く確認しましたが、全てタシギでした。
キアシシギ ヒドリガモ ハシビロガモ ハシビロガモ ハシビロガモ ハシビロガモのオス成鳥。エクリプスから生殖羽へ換羽中。
ハクセキレイ ハクセキレイのメス。オスから求愛を受けていました。