2024年8月1日(旧暦では2024年6月27日)
島に住む鳥屋見習い中の2人を連れて4時間ほど鳥見。オオメダイチドリとアカアシシギの幼鳥に出会えました。どちらも今季初の幼鳥。これでシギ、チドリの幼鳥はシロチドリ、コチドリと合わせて4種を確認。
オオメダイチドリ オオメダイチドリの幼鳥。台風の影響なのか田んぼでの発見となりました。
アカアシシギ アカアシシギの幼鳥。タカブシギの群れに単独で交じっていた。
コアオアシシギ アオアシシギ タカブシギ タカブシギは大量に飛来していて、半日で数百羽を見た…。こちらの幼鳥はまだ到着していません。
キアシシギ リュウキュウヨシゴイ シギやチドリを探していると毎日のように出会うリュウキュウヨシゴイ。
2024年8月2日(旧暦では2024年6月28日)
今年の2月21日に交通事故に遭い、瀕死の状態で救護されたカンムリワシが約160日ぶりに自然に帰りました。環境省職員も獣医師も助かる確率は相当低いと見ていましたが、驚異的な生命力で復活しました。まさに不死鳥。
放鳥現場で判明したのですが、第一発見者はよく知る人でした。カンムリワシにはその知人の娘さんが「嘉例」と名付けました。「嘉例」は「かりー」と読み、乾杯の掛け声に用いられ、「ぐすーよー、かりーさびら!!」などと使います。意味は「みなさん、かんぱいしましょう!!」で沖縄本島でよく使われる言葉です。
そんなめでたい名前をつけられた「嘉例」ですが、事故で右の眼球を損傷したほか、右の翼と足を骨折しました。獣医師の懸命な治療とリハビリを担当する石垣やいま村のスタッフの献身的な世話でなんとか8月1日に自然に返すことができました。骨折は完治したのですが、残念ながら右目は失明してしまっていましたが、元気よく飛び去っていきました。
カンムリワシ / 足環・フラッグ付き 地面に置かれると迷うことなく飛び立ったカンムリワシの嘉例。左足には個体識別用の「5」が刻印された青い足環を装着。貴重な記録になるので、元気にしている姿を見つけた際はお知らせください。
カンムリワシ / 足環・フラッグ付き 関係者に見守られ力強い羽ばたき。飛行コースうは狙い通りでカメラを構える私の方へ一直線。^^
カンムリワシ / 足環・フラッグ付き 2024年8月5日(旧暦では2024年7月2日)
今季初となるハリオシギとチュウジシギを確認。ハリオシギは成鳥2羽と幼鳥1羽、チュウジシギは幼鳥5羽でした。これからどんどん増えてくると思います。
ちなみに第3回石垣島ジシギ合宿は8月30日に開催します。
ハリオシギ ハリオシギ こちらもハリオシギ成鳥。幼鳥も1羽いましたが、写真を撮る前に草むらの中へ…。^^;
チュウジシギ
2024年8月7日(二十四節気の立秋、旧暦では2024年7月4日)
今季初となるハマシギ、ムナグロを確認しました。ハマシギは単独、ムナグロは10羽近い群れでした。
ハマシギ ムナグロ アオアシシギ 渡ってきたばかりと見られるアオアシシギ。群れは十数羽で全体的に疲れた様子でした。
イソシギ タカブシギ ヒバリシギ ツバメチドリ チュウジシギ 2024年8月14日(旧暦では2024年7月11日)
石垣島で繁殖するリュウキュウヨシゴイ、ズグロミゾゴイ、ムラサキサギは幼鳥もあちこちで見られます。冬鳥のアオサギは今季初認でした。
リュウキュウヨシゴイ ムラサキサギ ズグロミゾゴイ リュウキュウヨシゴイ リュウキュウヨシゴイ リュウキュウヨシゴイ アオサギ 2024年8月15日(旧暦では2024年7月12日)
カラスに襲われているところを保護されたヨナグニカラスバトが約70日ぶりに自然に返されました。尾羽はかなり傷んでいますが、なんとか飛んで森に帰りました。
ヨナグニカラスバト / 足環・フラッグ付き 今年生まれの個体と見られます。右足に環境省の汎用標識も装着されています。
ヨナグニカラスバト / 足環・フラッグ付き 地面から放鳥。なんとか飛び上がることができました。
ヨナグニカラスバト / 足環・フラッグ付き 高さ4メートルほどの木に止まりました。30分ほどすると森の中に消えていきました。
2024年8月15日(旧暦では2024年7月12日)
少しずつハリオシギが増えてきました。今季初のエリマキシギも到着。ツバメチドリは巣立ったヒナたちも含めて移動が始まっているようです。今季初のヒバリシギ幼鳥も確認しました。
ハリオシギ ハリオシギ ハリオシギ ハリオシギ ハリオシギ ヒバリシギ 今季初んヒバリシギ幼鳥。これから一気に増えていきます。
エリマキシギ ツバメチドリ アオアシシギ アオアシシギも順調に増えていますが、幼鳥の到着はまだ。
コアオアシシギ タカブシギ リュウキュウヨシゴイ リュウキュウヨシゴイの幼鳥。成鳥、幼鳥とも出会いが多いです。
2024年8月18日(旧暦では2024年7月15日)
タカブシギとイソシギは今季初の幼鳥を確認。トウネン、ウズラシギも初認。タマシギのヒナたちはまだ親鳥と行動をともにしていましたが、成鳥と見分けがつかないほど大きく成長しています。
タカブシギ 今季初のタカブシギ幼鳥。一気に幼鳥が到着したようです。
タカブシギ タカブシギ幼鳥。幼鳥を見ると繁殖がうまくいったんだなぁと安心します。
イソシギ ウズラシギ トウネン トウネンも今季初。数羽の群れで換羽のステージもさまざまです。
タマシギ 左からタマシギのオス幼鳥、メス幼鳥、オス成長。ここまで大きくなってもまだ親子で行動しています。
コチドリ 2024年8月19日(旧暦では2024年7月16日)
石垣島は、熱帯性低気圧の影響で荒れた一日でした。雨が緩んだので田んぼを回ると今季初のキリアイが到着していました。サトウキビ畑の水たまりでの出会いでした。牧草地では、こちらも初認のサルハマシギとダイゼンを確認。天気が悪いと通常とは違うような場所で出会いますね。
キリアイ サトウキビ畑の水たまりでキリアイを発見。目の前で観察することができました。
キリアイ サルハマシギ 牧草地でサルハマシギ発見。こんなところで見るのは初めてです。
ダイゼン ムナグロ ムナグロは十数羽が牧草地にいましたが、こちらは違和感ありません。
ツバメチドリ 幼羽から第1回冬羽へほとんど換羽したツバメチドリ。
ツバメチドリ ツバメチドリ成鳥。大きなミミズを食っていました。こんなのも餌にするんですね。
タマシギ タマシギ ウズラシギ ウズラシギ夏羽後期。あちこちで見るようになりました。
リュウキュウヨシゴイ 2024年8月20日(旧暦では2024年7月17日)
エリマキシギは滞在中。トウネンは数を増やしてあちこちで小群を見るようになりました。
エリマキシギ タカブシギ タカブシギの幼鳥。群れの半分近くを幼鳥が占めるようになりました。
トウネン トウネン 2024年8月22日(二十四節気の処暑、旧暦では2024年7月19日)
ベニバトが2カ所で4羽飛来しました。キセキレイも今季初認です。これから先、石垣島では秋らしい渡り鳥がどんどん増えていきます。
ベニバト ベニバトは2カ所でオス2羽とメス2羽。ここの田んぼではオス1羽とメスが2羽でした。
ベニバト 田んぼに降りるとこんな感じで小さなベニバトはほとんど見えず…。
キセキレイ インドハッカ 空港を中心に繁殖するインドハッカ。大きなショウリョウバッタを捕まえました。
カンムリワシ パイン畑にカンムリワシ。オオヒキガエルを食っていました。
リュウキュウヨシゴイ 毎日、あちこちで見ることができるリュウキュウヨシゴイ。成鳥、幼鳥と個体数が多く、今が一番見やすい時季です。
ムナグロ 2024年8月23日(旧暦では2024年7月20日)
コアオアシシギの幼鳥を初認。アオアシシギやアカアシシギ、セイタカシギ、タカブシギ、ヒバリシギ、トウネンあたりも入れ替わりながらどんどん石垣島を通過しているようです。
コアオアシシギ 今季初のコアオアシシギ幼鳥。第1回冬羽になっています。
アオアシシギ アカアシシギ タカブシギ セイタカシギ セイタカシギ セイタカシギの成鳥と幼鳥がトラブルを起こしていました。親子なのか赤の他人なのか。
トウネン トウネン トウネン ムナグロ 2024年8月24日(旧暦では2024年7月21日)
6月20日に交通事故に遭ったところを救護されたカンムリワシが70日ぶりに自然に帰りました。体重は680グラムと伸び悩みましたが元気はあり、放されると力強く飛んで行きました。尾羽が脱落しており、飛行に多少は影響がありそうでしたが、やがてなれるでしょう。
標識用の黄色い足環が右足に装着されており、識別番号は「4」を与えられました。オスの成鳥で救護者により「神起」(かんき)と名付けられました。
カンムリワシ / 足環・フラッグ付き 自然に放たれ、力強く羽ばたくカンムリワシ。右足に標識が見えます。
カンムリワシ / 足環・フラッグ付き 2024年8月25日(旧暦では2024年7月22日)
8月中旬ごろから増えてきたハリオシギとチュウジシギ。今季はハリオシギがかなり少ないです。第3回石垣島ジシギ合宿が8月30日に開催されるので、今後、増えるのかどうかが気になります…。
ハリオシギ ハリオシギ ハリオシギ ハリオシギ ハリオシギ ハリオシギ ハリオシギ ワンシーズンでごく少数派として巡り合うこんなハリオシギ。幼鳥です。痺れますねぇ。
ハリオシギ ハリオシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ 2024年8月25日(旧暦では2024年7月22日)
今季初のマミジロツメナガセキレイを確認しました。北部にはたくさんいたそうなので、明日には南部にも移動してくるでしょう。
マミジロツメナガセキレイ マミジロツメナガセキレイ成鳥。もう冬羽に変わっています。
マミジロツメナガセキレイ リュウキュウヨシゴイ リュウキュウヨシゴイ成鳥オス。毎日、複数羽見ます。
2024年8月27日(旧暦では2024年7月24日)
アオアシシギの幼鳥を初認しました。残る幼鳥はトウネン、ヒバリシギ、ハマシギ、キリアイあたりです。
ジシギも順調に渡ってきています。ひとつにエリアに20羽以上はいます。メンバーも固定しているようで、第2波が来るまではこのままでしょう。
アオアシシギ チュウジシギ チュウジシギ ホワイトバランスの影響で色味が変わって見えますが、上と同個体です。
チュウジシギ これチュウジシギの成鳥なんですよ。沖縄のジシギ見慣れていないとハリオシギに見えますよね?
チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ 2024年8月29日(旧暦では2024年7月26日)
今季一番の美しさを誇るハリオシギがいました。チュウジシギでは外側尾羽が細い興味深い個体がいました。
キリアイの幼鳥は今季初です。
ハリオシギ ハリオシギ幼鳥。とても美しい個体で全身が見たかったのですが、警戒心が強くて全く動きませんでした。
チュウジシギ ふつうにチュウジシギの成鳥だなと思ったのですが…。
チュウジシギ 上と同個体。外側尾羽がかなり細い。でも、長さはハリオシギよりかなり長い。興味深いチュウジシギです。
チュウジシギ キリアイ 2024年8月30日(旧暦では2024年7月27日)
第3回石垣島ジシギ合宿の下見に行ってきました。といっても毎日、チェックする田んぼなので概ねメンバーは分かっていますが…。
今季初としてはキリアイ、トウネン、ハマシギの幼鳥が入りました。どれも幼鳥は今季初です。
ハリオシギ ハリオシギ幼鳥。暗色というか褐色味が強い個体。たまーにこんなハリオシギもいます。
ハリオシギ ハリオシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ キリアイ トウネン ハマシギ 2024年8月31日(旧暦では2024年7月28日)
一部に大変好評いただいている第3回石垣島ジシギ合宿を開催しました。参加者は愛知県から。偶然にも第1回から第3回までの参加者は全員愛知県民でした。^^;
今回はどうしても外せない仕事が入り、ジシギの観察は3時間程度でしたが、一つのエリアの田んぼでみっちりジシギ20羽程度を穴が開くほど観察しました。
今季はジシギの個体数は例年通り多いのですが、ハリオシギの数が少なくて苦労しました。一方で、興味深いチュウジシギを観察することができましたのでジシギ合宿としては大成功となりました。^^
ハリオシギ ハリオシギ 上と同個体。ハリオシギの外側尾羽は見えないからハリオシギって感じなんですが、この個体はなんとか見えました。水浴び後、このカットを撮るのに2分30秒で700枚以上を撮影しています。尾羽はこんな感じに見えますね。
チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ 尾羽は細いのですが、この状態で見えるぐらい長い。ハリオシギとチュウジシギの交雑とかもあるのでしょうか?
チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ幼鳥。下の3枚も同じ個体です。尾羽の開き方で、外側がどんな感じに見えるか参考にしてください。
チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ チュウジシギ幼鳥。初列の下から少しのぞく尾羽はこんな感じに見えます。
チュウジシギ チュウジシギ幼鳥。角度によっては外側尾羽は針のように見えます。ハリオシギとの違いは長さに注目してください。
チュウジシギ ムラサキサギ 合宿最後の写真はこれ。ジシギを観察いていたら後ろがうるさくて気付きました。タカブシギを食うムラサキサギ。